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1: 投稿日:2016/04/09(土) 17:57:43.62 ID:AqNlhYVG0.n
英国の映画製作・配給会社「サードウィンドウフィルムズ」代表、アダム・トレル氏(33)と先日話す機会があった。
アダム氏は日本をはじめアジア映画を海外に紹介しており、現在公開中の日本映画「下衆(げす)の愛」(内田英治監督)のプロデューサーも務めている。

「日本映画のレベルは本当に低い。最近すごく嫌いになってきたよ!」
アダム氏は憤っていた。断っておくが、アダム氏は日本映画をこよなく愛している。だからこその“苦言”なのだろう。
「アジア映画の中で韓国や中国とかが頑張っている。それに比べて日本はレベルがどんどん下がっている。
以前はアジアの中で日本の評価が一番高かったけど、今では韓国、中国、台湾やタイなどにお株を奪われている。ちょっとやばいよ」

2: 投稿日:2016/04/09(土) 17:57:59.88 ID:AqNlhYVG0.n
「日本では映画は製作委員会のもので監督のじゃない。
例えば、誰が監督したかみんなほとんど知らないでしょ。監督の名前を宣伝しない。
英国などでは出演者には興味がない。『この映画はマイク・リーの新作』などと監督を重視する。
日本では、例えば園子温(その・しおん)監督の『新宿スワン』を誰が撮ったかは95%の人々は知らない。監督は製作委員会のパペット(操り人形)なんだ」

ロンドン生まれのアダム氏は、22歳のときにサードウィンドウフィルムズを立ち上げた。
「自分の好きな監督のオリジナル作品を海外に宣伝して配給したり、映画祭に出したりしている。海外でその監督が人気になったら、次作をプロデュースする。
例えば園子温。『愛のむきだし』や『冷たい熱帯魚』とかを配給して『希望の国』をプロデュースした。
藤田容介監督の『全然大丈夫』と彼の短編映画も海外に配給したらすごい人気があった」。
女性お笑いトリオ「森三中」の大島美幸が男役を好演し、海外映画祭で主演女優賞を受賞した同監督の「福福荘の福ちゃん」もプロデュースしている。

4: 投稿日:2016/04/09(土) 17:58:54.96 ID:AqNlhYVG0.n
ところで、日本映画が衰退している一因で“その通り”と思ったのは「映画評論家が『この映画はだめ』と言わないこと」という指摘だ。

「日本人はみんな優しいから(だめだと)思っていても言わない。逆に『すごい』とか持ち上げてばかり。なんでかね」

これは個人的にいつも思っていることで“わが意を得たり”と膝をたたいた。先日の試写会でも、あまりにひどい出来の邦画を見て思いっきり腹立たしくなった。
終映後、社交辞令なのか「面白かった」と話す人も散見されたが、宣伝担当者に不満を話すと「正直におっしゃっていただいてありがとうございます。とても参考になります」と感謝された。

根拠のない誹謗・中傷はよくないが、だめな映画を「だめ」と言わなければ日本映画に未来はない。(伊藤徳裕)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160409-00000533-san-movi